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住職はこんなことを考える


これはどの住職もそうだと思うのですが、世間様と考えの違いを感じることがあります。

身を置く場所が違うので発想が違って当たり前なのですが、やはりお知らせしないと理解もしてもらえないことも多いのかなと思います。
ここでは住職が思ったこと、考えたことをたまに更新します。


座布団論争 2022/08/01 

西三河では、住職さんにつかってもらう座布団は赤が良いのか紫が良いのか?という質問をときどきされることがあります。
住職に失礼があってはならないとお考えいただいているんだなと恐縮する一方、面白いなあとも思います。
この質問の面白さは、「赤か紫かどちらが良いのか?」という部分。どちらかが正しいと確信しているところです。他の選択肢がないところに、なるほどそういうものかと思わされます。
他に選択肢がないものか考えてみると意外な答えが見つかります。

御縁とは 2022/02/14 

大切な人が亡くなりました。その人が大事にしていた言葉が御縁です。
御縁と聞くと、素敵な言葉だと思われる方も多いでしょう。
その方もそうでした。ただ、ある事をきっかけに御縁の本当の意味を考えるようになります。
「私の計らいを超えた出会い、関係」これが本来の意味の御縁なのですね。
しかし私たちは勝手ですから「自分の都合の良い事」しか御縁にしません。
都合の悪い事は災事にするのですね。
しかし全てを私との御縁と感じた時、いまの私がいただけるものがどれだけ有難いかがわかります。
物事のとらえ方一つですが、私もその方に大切な事を教えていただきました。

要らないものは要らない 2021/04/19 

真宗の僧侶は「必要がない」という言葉をよく使います。
例えば焼香の際、「お香を押し頂く必要はありません」とか、
お内仏(仏壇)で手を合わせる前に「鈴を鳴らす必要もはありません」とか。
焼香においては大事なのは抹香ではなくて煙と香りだからですし、鈴を鳴らすのはお勤めの格や早さを決める合図だからです。合図ですから読まないのならば鳴らす必要はないと考えます。
そうしてはじめて、「この儀式は全ての所作に意味がある」と言えるようになります。
私も仏事においては大事にすべきものだけを徹底的に大事にしていきたいと思っています。


新型コロナウイルスと法事 2021/04/14

新型コロナウイルスは仏事にも大きく影響を与えています。
葬儀を家族葬で行う、法事を控えるなど。未知のことだからどうしたらよいかわからないのは当然だと思います。
ですからこそご相談いただきたいと考えています。葬儀で人を集めてはいけないかと言ったらそうでもないですよ。やり方次第です。
年忌もやり方次第ですから、控えることはありません。
もちろん不要不急ではありません。勤める必要があることだと思います。


やらない、ということが一番よくないのですけれども、こうしたいけどどうかという思いがおありでしたら是非お伝えくださいませ。

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